「なんだか、昨日からの疲れがまだ体に居座っているみたい……」
どこかのCMで観た**「ダル重・・・。」**という感覚。更年期という世代に差し掛かってから、朝起きた時に「体がしっかりリセットされていない」と感じることが増えました。 ときどき経験する、不意な立ちくらみ。そんな体のサインを無視できなくなったとき、私が真っ先に意識したのが「鉄分」でした。
以前なら、起きてすぐにシャキッとするためにコーヒーを淹れていましたが、今はその前に、ある「儀式」を取り入れています。
それは、鉄瓶でゆっくりと沸かした白湯を飲むこと。
私がわざわざ日本から抱えて持ってきた、南部鉄器の老舗「岩鋳(IWACHU)」の鉄瓶。 そして、ここコキットラムの誇るべき「美味しい水」。 この二つが合わさった一杯が、私の朝の心と体をじわっと解きほぐしてくれるんです。
コキットラムの水が美味しい理由
私が住んでいるコキットラム。実はここ、カナダの中でもトップクラスに水質管理が厳しい街なんです。
以前、地元のニュースや市の情報を調べて驚いたのですが、コキットラム市は法律で決まっている回数の**約2倍(年間1,900回以上!)**も水質検査を行っているのだそう。それだけ『自分たちの水』にプライドを持っているんですね。
岩鋳(Iwachu)の鉄瓶と軟水の相性
海外生活で一番困るとよく聞くのが『硬水』による石灰汚れですが、このエリアは日本と同じ軟水。
鉄瓶を使い続けると、内側に白い『湯垢(ゆあか)』がついてきますが、これは軟水だからこそ綺麗に育つもの。この湯垢がお湯をさらにまろやかにし、鉄瓶を錆から守ってくれるんです。
コキットラムの綺麗な軟水を、岩鋳の鉄瓶でじっくり沸かす。この組み合わせが、あの『角のない、とろりとした白湯』を作ってくれる秘密でした。
岩手への旅で出会った、一生モノの相棒たち
実はこの鉄瓶、ネットで手軽に買えることは分かっていたのですが、どうしても『岩手の空気の中で出会いたい』という思いがありました。
数年前、主人と岩手へ旅行した際に訪ねたのが、岩鋳(Iwachu)の工場です。 工場併設のショップには、ため息が出るほど美しい道具たちがずらりと並んでいました。その中で、ひと目で『この子を連れて帰ろう』と決めたのが、今、我が家で毎日湯気を上げている鉄瓶です。
その時、同時に私の心を射抜いたのが香炉でした。南部鉄器ならではの重厚感と、計算された美しいフォルム。眺めているだけで背筋が伸びるような佇まいに惹かれ、一緒に連れて帰ることにしました。
料理好きの主人が選んだのは、ずっしりと重みのある調理用鉄板。『これでお肉を焼いたら最高だろうな』と嬉しそうに選んでいましたが、その後、重たい鉄板をリュックに背負って、ホテルまで一生懸命歩いて帰ったのは今では笑い合える良い思い出です(笑)。

まとめ:自分を労わる5分間
朝、鉄瓶にお水を入れ、シュンシュンと湯気が上がるのを待つ。
かつて岩手の工場で出会い、重たい思いをして持ち帰ったあの日の思い出が、この湯気の中に溶け込んでいるような気がします。
コキットラムの清らかな水。岩鋳の鉄瓶が育んでくれる、まろやかな白湯。
更年期のゆらぎを感じる今だからこそ、この『お湯が沸くまでの5分間』が、私にとって何よりのセルフケアになりました。
立ち眩みや疲れに戸惑う日もあるけれど、温かい一杯をゆっくりと喉に通すとき、体も心もじわっと解きほぐされていくのを感じます。
海外生活という慣れない環境の中でも、日本の伝統工芸と地元の恵みに守られながら、自分を大切にする時間を積み重ねていきたい。
あなたも、自分を労わるための『小さな相棒』を見つけてみませんか?」

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